くだらねえオタクの話をする

アニメミライ版『音楽少女』感想、音楽少女がアイドルじゃなくてガールズロックをやってた頃の話をする

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 そもそもアニメミライ版どころか、今期放送されているテレビ版音楽少女ですら中身を把握しているオタクがどれほどいるのか。かくいう俺もキャラデザがQPということで釣られたものの、ぶっちゃけ話も作画もついでに音楽もめちゃくちゃ微妙だなと思いつつネタにはなるかと見ていた昨今。

 ただ音楽少女の来歴を調べたところ、コンテンツそのものは2012年から発足していたこと、元々のメンバーは二人(途中から三人)でロックやEDMに寄せた曲を中心に出していたこと、そして2015年にはアニメミライとかいう企画で一度アニメ化されていることを知ってちょっと掘り下げてみたら思ってたより面白かったので、その話をしようと思う。

音楽少女の来歴について

 まあざっくり言うと

 2012年にcosmic recordスタジオディーン傘下のレーベル。現在はほぼ活動休止?)から発足し、CDを出したりボイスドラマを出したりイベントをやったりするが人気的にはせいぜい「知る人ぞ知る」という辺り。
 2015年にはアニメミライでアニメ化。製作はスタジオディーン
 2015年の終わり頃にはcosmic recordからキングレコードに移籍しメジャーデビューが決定し、シングルを一枚発表。
 その後数年に渡って音沙汰なしが続き、2018年にアイドルモノへと設定を変え謎の復活。テレビ版が放送される(←今ここ)

 という感じ。過去を軽く流すにはテレビ版との差異が大きすぎる上にそこそこの歴史もあるため、ここではあえて多くは語らない。興味がある人はニコニコ大百科音楽少女とは (オンガクショウジョとは) [単語記事] - ニコニコ大百科)が異様に詳しく解説しているので見るといいと思う。

 ちなみにニコニコでは公式がボイスドラマを公開していたり、楽曲のショートバージョンをいっぱい上げていたりする。ぶっちゃけテレビ版よりもこっちのが面白いし曲も強い。

アニメミライ版について

 前置きが長くなったけど本編に入りたい。

 まず、アニメミライ版(というよりcosmic record時代)のメインキャラは、千歳ハル(CV沼倉愛美)と熊谷絵里(CV瀬戸麻沙美 )の二人。テレビ版でいうとこの二人。

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 一応解説すると、テレビ版ではこの二人に加えて竜王更紗(cosmic record時代では途中参戦でメンバーに加わっている)が、音楽少女の前身である「H☆E☆S」というユニットを組んでいて先輩ポジションに当たるという設定。公式HPのキャラ紹介なんかを見ても、cosmic record時代から引き継いでいるものが多く、細かいところで意識されていることがわかる。ただそのせいか、逆にテレビ版のストーリーではこの三人が絡んでくることはほとんどなく、ぶっちゃけ空気に近い。「H☆E☆S」として新しく出された曲も、アイドルものに寄せているため(中にはcosmic record時代の作曲者が書いているものもあるが)、過去のそれと同様とは言い難い。
 ちなみに俺は名前を聞いてもこの二人がぱっと思い浮かばなかったし、なんならテレビ版を見ているときはヒスとかいうメンヘラみたいな名前したユニットがなんなのかもよく理解してなかった。

 そういうわけで、テレビ版とは九割九分異なったアニメミライ版の内容に触れようと思う。

 ストーリーは、音楽好きで歌も作曲もするスーパーインドアで人前が苦手な熊谷絵里が、同じく音楽好きでやたらハイテンションな少女である千歳ハルと出会うところで始まる。陰キャの絵里だったが陽キャのハルに感化され、二人は愛を深めつつライブに挑む……的な。
 25分一本の短編なため、お話の濃さについては推して図るべし。終盤ちょっととりあえずいれときました的なシリアスがあるが、別にどうでもいい。序盤中盤終盤、特別真新しいことはなかったかなと思う。
 ここで特筆するべきは、キャラクターの強さ。特に千歳ハル。

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 新学期の自己紹介で一人語りから即興ライブに持ち込むくだりで始まり、ゴリ押しで絵里に詰め寄る様、百合として見てもハイレベルな絵里への愛情(公式設定でハルの好きなタイプは絵里)、あと単純に作画(ところどころ怪しいが作画はかなりオタク好みするクオリティだと思う)等々、キャラモノとしてだいぶ強い作品に仕上がっている。絵里の方もブラホック外しを始めとしてハルとの絡みで輝く部分が多い。はっきり言って、テレビ版のキャラ11人全員を千歳ハル一人で圧倒できるくらいにはキャラが出来てるので、これを捨ててまで路線変更せざるを得なくなってしまったのは本当にもったいないと思う。

 あと音楽ね。音楽少女と銘打っているだけあって、曲はちゃんと強い。挿入歌として音楽少女の既存曲が使われているのだけど、これがちゃんとCDを買って聞きたいと思えるぐらいには良曲。
 ちなみに“音楽”少女の名前の由来として、キャラごとに音楽のメインジャンルが異なっており、ハルはROCK、絵里はElectronic Music(要は打ち込み?)、竜王更紗(アニメミライには出てないけど)はDance popとなっており、ジャンルは違えど“音楽”が好きな少女たちを総称して“音楽少女”と名付けているのだと思う。
 で、曲調としてはアイドルものとは一風変わった打ち込みのガールズロックがメイン。CDのソロ曲だとクセが強いのも多いんだけど、挿入歌として出てくるのはだいたい聞きやすい。たぶんこれ用に収録し直してるっぽくて、ライブ曲がちゃんとライブしてるのはよい。

アニメミライ版の入手について

 ここまで触れていなかったが、アニメミライ版音楽少女を視聴するのはかなり困難だということをここで言っておくべきだと思う。そもそもアニメミライという企画は、俺もよくわかっていないのだけど、円盤化などはほとんどしないし公開期間を過ぎれば触れる機会は非常に少ない。アニメミライ発で有名なのはリトルウィッチアカデミアだけど、あれも以前は好評によりNetflixだかで配信されてようやく見れるぐらいだったと記憶している。(他の作品とか詳しいことは知らない)

 そして音楽少女に関しては、まず配信サービスなんかでの配信は一切なし。円盤化されているのはこれだけ

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 なにかというと、2016年の熊本地震に際して復興支援の寄付を目的として数量限定で発売されたもの。その数1000枚。一般販売はもちろんしていない。
 俺はインターネットの荒波に揉まれながらもこいつを入手することができたが、中々気軽に手が出せる代物ではないし、そこまでしてたった25分のアニメを見たいかと言われると微妙。このご時世なんだしどこかしらの配信サイトで流せばいいのにと思う。

 また、CDも絶版と化しており、ものによってはプレミアがついて一万円とかもザラ。俺もニコ動のサンプルでお茶を濁している。オタクコンテンツはすべてを電子化しろと思う。

まとめ

 音楽少女というコンテンツの迷走感はハンパない。テレビ版を見てなんでこんなアニメ作ったんだ?と疑問に思ったけど、過去の音楽少女を知って余計になぜこれをキングレコードが復活させたんだ?と疑問を深めた。これ、音楽少女の名前を引き継ぐ必要はどこにあった?というか元々の路線の方が面白かったぞ。あと俺はボイスドラマの類が大抵つまんねえから嫌いなんだけど、音楽少女のボイスドラマは普通に面白かったので本当に以前のは効く人には効くコンテンツだったんだろうなと思う。

 まあcosmic recordがほとんど死んでるから過去路線の復活はまずありえないと思うけど、死んでる割にはそこそこイケてるコンテンツでビビりましたね。終わり。

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