くだらねえオタクの話をする

Key新作、『Summer Pockets』体験版をやってみた感想とか紹介とか

Summer Pockets 初回限定版

 あのKeyの新作……の割にはあまり話題に上がらない『Summer Pockets』の体験版をやってみたのでその話をしようと思う。ちなみに現時点で製品版の発売日はあと一週間だかに迫っているので今更感はあるのだが、正直エロゲ界隈から遠ざかってしまっている俺に製品版を買うモチベはかなり低い。だけど存在感だけはやたらと大きいKeyの動向は気になる。ということで、体験版だけでも触れてやった気になろうという思惑である。

概要

 サマポケ(という略称らしい)はKeyによるRewrite以来のまともな新作。途中にAB!のゲームやらハルモニア? やらがあったがあの辺はアニメの焼き増しと短編なのでたぶん除外しても大丈夫。そうするとRewriteの発売が2011年、ファンディスクが2012年なので、六、七年ぶりぐらいの完全新作になるわけである。
 俺の中でKeyといったらぶっちゃけ終わったコンテンツという認識だったし、実際麻枝がシナリオを書かなくなってからはぱっとしない印象があったのだが、そもそも新作自体があんまり出ていないので評価のしようがないぜ、という問題もあったのだ。

 で、サマポケが実際どういうゲームかというと、まず“原案”麻枝准という点が重要。ライターではないです。あくまでも原案。スタッフ陣のネームバリューが貧弱だから名義貸しみたいなもんかな? と思ったのだが、電撃G's magazineのインタビュー(http://gs.dengeki.com/news/89671/、以下ここからの引用多し)によると話の本筋とだいたいの結末は本当に麻枝が考えたということで、ならば麻枝信者にも通用する作品になるのかもしれない。ただABやシャーロットを踏まえると、そもそも麻枝のストーリー自体に期待する価値があるのかどうか、疑問ではあるのだが。

 ちなみにだいたいの設定だが、まず水泳ガチ勢だった主人公がトラウマによって水泳を挫折し、夏休みを利用して親戚の住む小さな離島にやってきたところから始まる。そこで現地住民たちと交流を深めてあんなことやこんなことをする……のだが、体験版の容量的にも、話の本筋すらほとんど見えていない状態である。とりあえず田舎で夏休みを過ごすわけだ。
 製作陣曰く、離島、夏、海という舞台設定から『AIR』が想像されることは想定済みだが、内容としては『ぼくのなつやすみ』が近いとのこと。確かに雰囲気的にも、ファンタジーやシリアスというよりは爽やか青春モノのそれを感じる。
 しかし作品コンセプト自体は、今までのKeyと同じ『楽しい日常と、泣ける物語』だというので、泣きゲーらしい展開はあるのだろう。そもそも上述したインタビューで麻枝自身が『テーマとしてはAIRのような親子愛だと思うのですが、なんだかこれまでのKey作品の焼き直し感が強くて、』と語ってるぐらいなのでやっぱりまあそういうことだと俺は思っている。

 それに体験版範囲でも、主人公がやたらと見たことないはずの景色に既視感を訴えたり、子供の頃に超平和バスターズ的思い出を持ったキャラが出てきたりするので、ループ設定か、主人公が過去の記憶を忘却している設定か、そのどちらかは確実に出てくると思っていいはず。あと巫女キャラいるし。それに冒頭のナレーションをやっている花澤香菜がCVのキャラも出てきていないので、きっとそのうち前世で現れるか別の時間軸で死んでいるかその辺で生き返るかのどれかはすると思う。

スタッフ

 Keyが好き、あるいはKeyが好きだった、というオタクの大半は、「Key」を「麻枝准」に置き換えてもそれが成り立つと俺は思っている。もちろん他にも優秀なスタッフはいるだろうが、やはりKey=麻枝の印象を持っているオタクは多いんじゃないだろうか。
 そんな環境で、麻枝准はあくまでも原案(と音楽)を手掛けているだけの今作。ならば実際の中身を作る他のスタッフはどんなもんか、という辺りに触れておきたい。

 

・シナリオライター

 まあここが一番重要。新島夕、魁、ハサマの三人体勢だそうだが、このうち新島と魁に関してはそれなりに知名度があるし少なからず因縁を持つオタクも少なくはないだろう。ハサマとかいうやつは知らんので今回は触れないこととする。

 まず先にの方だが、こっちは昔からKey作品に関わっているライターで、年数だけなら古株の部類。なんせCLANNAD辺りからやってるからね。ただ評価としてはかなり微妙。CLANNADで担当した杏シナリオは他のルートに比べてだいぶ劣ると言われているし、ビジュアルアーツ傘下の別ブランドでメインシナリオを担当した『ゆめいろアルエット!』はなんか壮大な泣きゲーのように見えてだいぶしょっぱいシナリオで、設定や雰囲気は嫌いではなかったがクオリティ的にはかなりクソゲー感の強い代物であった(批評空間では中央値75なのでまだ救い?はあるかもしれない)。
 そんな魁先生だが、古株ではあるもののスタッフでは新島の後ろに名前を置いている。一応ディレクター兼シナリオライターらしいので、あくまでもシナリオのメインは新島だということだろう。いっそディレクターだけやっていてほしい。

 次に新島夕。代表作として『ナツユメナギサ』『はつゆきさくら』『恋×シンアイ彼女』。同じくビジュアルアーツ傘下のサガプラでよくメインを務めている割と実績のあるライターである。Rewriteのロミオと違って身内から強いやつを引っ張ってきたなという感じ。
 評価はいわずもがなで普通に高いのだが、泣きゲーライターとして麻枝やロミオのようなカリスマ性があるかと聞かれると俺にはよくわからない。そもそもはつゆきやってないからね。ちなみにナツユメの方は悪くなかったが、名だたるKey作品と肩を並べるには少し力不足に俺は感じる。
 個人的に推したいのは、恋×シンアイ彼女の方。これは泣きゲーというよりは青春ゲー、に見せかけたワナビが挫折したりしなかったりする話。新島はメインルートだけを担当し、サブライターが書いたルートをメインルートで踏み台にするという所業を行ったり、そもそもメインルートのコンセプトが、青春モノという触れ込みをミスリードにして意地の悪い展開をぶつけるものだったりしたせいで、好みが別れがちな作品でもある。俺はめちゃくちゃ好きな話だったんですけどね、ただあまりKeyというか泣きゲー的ではなく、ビジュアルアーツに関係ないブランドに外注で出したシナリオであるから、他の作品と違って毛色が違っているのかもしれない。俺としては、サマポケを「青春ゲーとループモノ」という安直な展開にせずどこかしらで捻って尖らせてくれるとしたら、それはこいつだと思う。

 

・原画

 Na-Ga、和泉つばす、永山ゆうのん。なんか多いね。ヒロインはNa-Gaが二人、つばすと永山氏が一人ずつ。いたるはいない。あいつはこれからの戦いについてこれないので退職してしまったのだ。

 まあ俺はシナリオ厨なので絵に関して特に言うことはあまりないのだけど、正直原画は二人だけでいいと思う。キャラがいっぱい出てくるシーンで絵に統一感ないのはどうなんだっていうね。つばすが一人しか描かないのは単純にスケジュールの都合だろうか。でもこのメンツだとつばすのパワーが強すぎる。ていうかNa-Gaの絵もいたるよりは良いってだけで特別いいものだとは思わないんだよね……

 

・音楽

 ここで発表されている音楽スタッフの内訳を見てみよう。(出典wikipedia)

オープニングテーマ「アルカテイル」
作詞 - 魁 / 作曲 - 折戸伸治 / 編曲 - 中山真斗 / 歌 - 鈴木このみ
エンディングテーマ「Lasting Moment」
作詞 - 新島 夕 / 作曲・編曲 - どんまる / 歌 - 鈴木このみ
挿入歌「羽のゆりかご」
作詞 - 新島 夕 / 作曲 - 折戸伸治 / 編曲 - 塚越雄一朗(NanosizeMir) / 歌 - 水谷瑠奈(NanosizeMir)
挿入歌「夜奏花」
作詞 - 魁 / 作曲・編曲 - 竹下智博 / 歌 - YURiKA
グランドエンディングテーマ「ポケットをふくらませて」
作詞・作曲 - 麻枝准 / 編曲 - bermei.inazawa / 歌 - rionos

 麻枝准が一人しかいねーじゃねーか。

 というかどの曲も作曲からボーカルまでバラバラですね。どの人も強い人なのでそこに不満はないですが、麻枝が一曲だけってのを考えるともう少しやつの体調を気遣ってやってもよかったかもしれないと思ってしまう。ちなみにrionosはさよ朝の主題歌の人ですね。

内容

 特に言うことはないですね。いや、そもそも結構短かったんでね……まあいいんじゃないですかね。というかストーリーに関しては本当に導入部分しかやっていないので、もう製品版が出ないと評価の予測もできそうにない。日常シーンに関してはほどほどに見れるので悪くないと思う。新島はその辺で失敗とかしないだろうし、そこ期待していいんじゃないですかね。ギャグも爆笑ってわけじゃないけど、まあそんなもんだろうっていう。

 ヒロインは結構みんな可愛いね。つばす絵の子が性格的にも絵的にも人気出そう。メインの白いやつは見た目的に地味そうだと思ったけど、話しかけると結構会話が続くタイプ。黄色いのも口癖が「むぎゅ」とか紹介に書いてあったから、また池沼か!?と思ったけどそこはさくっと扱っている印象。コミュニケーションは大丈夫な変なやつ、嫌いじゃない。Keyといったらキチガイの巣窟みたいなあれがあるけど、今回は変人だと思ってたけど喋ったら結構面白かった、ぐらいのマイルドなキャラが多い。

 あとミニゲームの卓球ね。それなりに面白いけど、フラッシュゲームみたいなもんだしそんなにやりこむようなもんではないと思う。一応あいつを倒すとこまではやったけど、せっかく作るならもっとバカげた難易度を用意してもよかったと思う。

雑感

 買いたいやつは買えばいいと思う。俺? 暇だったら買うかな……

 

※結局買いました。感想も書いたのでよければ

 

 

yossioo.hatenablog.com